マリナ・エレディア

マリナ・エレディア

マリナ・エレディア・リオスは1980年4月10日グラナダ生まれ。カンタオールであるハイメ“エル・パロン”の娘であり、幼少の頃より歌の才能を見せ始め、その頃より現在まで休むことなく歌い続けてきた。
2004年アンダルシア新進芸術家賞を受賞したのがきっかけで、その才能とアンダルシアのフラメンコ芸術の魅力が世界中の注目を集めた。弱冠13歳で子供向けのフラメンコCD、"Malgré La Nuit"の録音に参加し、芸術キャリアを華々しくスタートさせ、その後もワールド・ミュージック社より別の幼児向けフラメンコCDを録音。それからも年を追う毎にオファーの数が順調に増えていった。  ...続きを読む 15歳でギタリスト、ミゲル・アンヘル・コルテスの率いるバンドに参加し、様々なステージを経験。この頃より海外ツアーも始め舞踊家ラ・チナと組みスイス、フランス、ポルトガルを周った。ロンドンで上演した“El legado Andalusí”は、その後スペイン国内だけでなく海外でも上演された。その一方、フラメンコの新しい音楽表現を模索し悩んだ時期でもあり、マドリード南部で開かれたフラメンコフェスティバルではハンガリー、パキスタンのロマと共演し刺激を求めた。その一年後、"Espárrago 98"フェスティバルでのステージが評価され、それをきっかけに大物アーティスト、踊り手のマリア・パヘスとギタリスト、ホセ・マリア・ガジャルドとの夢の共演を果たした。
第10回セビージャ・ビエナルではエバ・ジェルバブエナとロぺ・デ・ベガ劇場で共演し大成功を収めた。グラナダで開かれた芸術祭で"La Aventura del Flamenco"を発表、そのステージでアンダルシア・フラメンコ界を代表する期待の新進フラメンコ歌手の一人としての立場を不動のものとした。同年、カディス県サン・フェルナンドで行われたカマロン・デ・ラ・イスラ追悼公演に参加。他にもフラメンコの新境地を求めて、ミュンヘン・ビエンナーレ音楽祭にマウリシオ・ソテオ作曲のオペラ"De Amore"で参加、ミュンヘン・ガスタイク・カール・ホルフ・ホールとマドリード・サルスエラ劇場でそれぞれ上演された。同年、マドリード芸術院定例公演でマウリシオ・ソテオ"Modus Novus"コンサートに出演し現代音楽をアレンジしたプログラムに挑戦した。
2000年頃より、マリナの芸術的キャリアは波に乗り始める。マエストランサ・デ・セビージャ劇場を始め、マドリード・アルベニス劇場、コルドバ・アル・パラウ・デ・ラ・ムシカ・デ・バレンシア大劇場、ストラスブール音楽ホール、クリスタル宮廷園等、数々の有名ホールを制覇していった。他にもバルセロナ・グレックフェスティバルを始め、セビージャ・ビエナル、フェスティバル・デ・オートニョ・デ・マドリード、へレス・フェスティバル、ロンダ・フェスティバル、ユニオン、グラナダ国際芸術祭など国内主要フェスティバルにも積極的に参加。また、アントワープ、ストラスブール、ニーム・フラメンコ週間など海外芸術祭にも参加。
2001年、初のソロアルバム“Me duele, me duele”をペペ・デ・ルシアがプロデュース。同アルバムでは著名フラメンコ・ギタリスト、ホセ・マリア・カニサーレスと共演。同年、コンピレーションアルバム"Hougui B. Marina"ではホセ・メルセと競演し、フラメンコテイストを加えた作品に仕上がっている。
2002年には批評家協会がアンヘル・アルバレス・カバジェロを記念して開催したニューヨーク・フェスティバルに出演。パリ・アラブ世界協会等の招聘もあり、フラメンコは国境を超えることが出来る事を示している。オーストリア皇太子グラナダ訪問の際に演奏した他、パコ・デ・ルシア、ホセ・メルセ、エンリケ・モレンテ等と共にアンダルシア賛歌の録音にも参加している。
彼女の芸術的関心は多岐に渡り、フランスでは父ハイメと共にバレリーナのブランカ・リーと共演、ドミニク・ベル監督が作成したフラメンコ・ファミリーをテーマにしたドキュメンタリー・フィルムにも出演。このような芸術的好奇心は詩の世界にも及び、自身のアルバム“La voz del agua”で朗読を収めている。彼女のこの試みは好評で、2002年第7回encuentro de Mujeres Poetas、2005年グラナダ国際詩人フェスティバルにも参加している。この分野では2008年マドリードでルイス・エドワルド・アウテと共にフラメンコと詩を融合させたステージを披露、舞台上では様々な詩を朗読した。社会貢献の分野では、フラメンコフェスティバルを通じて寄付をした他、セビージャで行われたユネスコ主催のアフガニスタン女性の為のチャリティー・ナイトにも参加している。
2006年、ロぺ・デ・ベガ劇場で開かれたセビージャ・ビエナルのオープニング公演に出演した他、セカンド・ソロ・アルバムになる“La voz del agua”を録音、自身のレーベルより発売した。
2008年グラナダ国際芸術祭に作品Con-Vivenciasで参加、このステージではモロッコ人アーティストAmina Alaouiと共にアラブ伝統音楽とフラメンコを融合した世界を作り上げた。ここではアラブ音楽を通じてロマの伝統音楽とアンダルシアの文化が歩み寄った瞬間であった。この舞台の成功は上演回数を重ねるごとに話題を呼んだ。伝統と前衛の両分野で着実に成功を重ね、そのマルチな芸術的才能は他を圧倒するようになった。
2009年マドリードのアウディトリオ・ナショナルにて第一女性フラメンカとして出演。サモラ、マドリードで数々のステージを務めた他、2月にはフェスティバル・カハ・マドリードに参加。次いで、クエバス・デル・ベセロ(マニャガ)、アルメリア、マラガ、アルハウリン・デ・ラ・トーレ(マラガ)でも舞台出演。マドリードに戻った後はスーマ・フラメンカ・フェスティバル、フラメンコ・パトス等にも出演。同年7月には作品“Cancionero del Sacromonte”を初上演、評判も上々で成功を収める。9月、スイス・チューリヒで“El Amor Brujo”を上演。次いで12月今度はウルグアイ・モンテビデオにて“El Amor Brujo”を再演。
2011年、エンリケ・モレンテ、フェルナンド・テレモトをおさえて、フラメンコ歌手最優秀アルバム賞受賞。
2012年、カルフォルニア州サン・フランシスコでサン・フランシスコ交響楽団と共演し、フラメンコバレエ“El Amor Brujo” で歌声を響かせた。サラゴサ・フラメンコ・フェスティバルでマルチな才能を持つルイス・エドアルド・アウテと共演。カンテ・デ・ラス・ミナスでは非常に高い評価を受け、大成功を収めた。第17回ビエナル・フラメンコではマエストランサ・デ・セビージャ劇場で自己アルバムをベースにしたプログラム構成の"A mi tempo"を上演。この舞台は前回の2010年にも好評だったプログラム構成で、歌姫モニカ・ナランホとカディス・コーラスのルイス・リベロ・デ・ロス・カルナバレス・デ・カディスと共演している。批評家たちはマリナを“炎の歌い手”“奇跡の歌い手”“マリナエレディアは唯一無二の存在であると評した。
2013年"A mi Tempo"のステージが評価され、2012年最優秀音楽公演賞受賞。記事は新聞エル・ムンドの文化面を華々しく飾った。同年5月初め、米国シカゴでシカゴ交響楽団と共演しEl Amor Brujoを上演。5月にはマドリード・アウディトリオ・ナショナル定例公演、アンダルシア・フラメンコに出演。5月末、セビージャで“Jueves Flamencos”に出演。6月コルドバで"A mi tempo"上演。7月、へレス・フロンテーラで"A mi tempo"を上演、どちらも大成功。この年の夏は他にも各地方都市をまわってフラメンコ・フェスティバルに参加し、どの地の公演も評価は高かった。11月、国際フラメンコデーにグラナダのフラメンコ記念碑披露式典に出席。
2014年第25回フランス・ニーム・フラメンコフェスティバルで"A mi tempo"を上演。2月、シエラ・ネバダで開かれたフラメンコ・フェスティバルに参加。7月、グラナダ国際芸術祭で新作"Tierra a la vista"を上演、フラメンコだけでなくランチェーラ、タンゴ、サルサなども加えたプログラム構成であった。8月、カディス第32回los Jueves Flamencosに参加。9月最新作となる“Garnata”を第18回セビージャ・ビエナル・デル・アルテで発表。

今や国民的フラメンコ歌手としてスペインでも絶大な人気を誇るマリナ。ピティンゴ、マリナ、エストレージャ辺りは日本でも絶対喜ばれる歌手であり、実際スペインでも大物オーラがハンパなく、まさに芸能人のような扱いだった。舞台で歌う姿や佇まいはまるで女神のように美しく、フラメンコの超一流アーティストにふさわしい風格と貫禄がある。声質は高いトーンでありながらも、しっとりと湿気を帯び、聴くものを優しく包み込んでくれるようだ。今1番あぶらがのっている時期のマリナをこの日本で観られることは大変貴重であり、見逃す手はない!

今枝 友加/フラメンコ歌手・舞踊家

5/3 東京公演出演

スペインでレッスン時に流れていた彼女の歌に心惹かれ、レッスン後すぐにアルティスタ名を教えてもらったことを思い出します。同じく歌い手であるお父さん、ハイメへの敬意、グラナダへの想いを語るマリナの姿も印象的です。昨年はハイメの自然体そのもののフラメンコに触れる機会に恵まれ、マリナの歌もビエナル公演で楽しむことができました。グラナダの空気をまとうマリナ、日本での公演も楽しみです!

田倉 京/フラメンコ舞踊家(東京都)

Cante カンテ

マリナ・エレディア
ルビオ・デ・プルナ
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ファニジョロ
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Guiter ギター

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